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■1パス調査機(CRパーフェクト・ワン)

1. はじめに
 今後の道路維持管理は,「地方自治体が主体」となる形になる。高速道路を除き国道をはじめ県道・市町村道の維持管理は,地方自治体が維持管理するのが,経済的・利用状況等で相応しい。
 しかし,「地方自治体の財政は厳しい」。今までの維持管理手法では,身近な社会資本の道路は全破壊に向う,大型修繕に至らない管理法は,論理的・経済的・早い解析が出来る「持続可能な維持管理手法が必要」である。
 そのためには,「持続可能で実用的な手法」が必要不可欠である。
 機能面からは「路面性能(滑らず・平らな)」「舗装の構造的健全度」である。
 これ等を1パスで可能にする調査機械を開発したので開示報告する。

2. 先ずは「滑らず・平らな路面」の必要性:
 近代の自動車技術の進化は目覚しい。これ等の技術は,高齢運転手の支えになる事は間違いない。しかし,車の基本機能 「走る・曲がる・止まる」 を支えるのは路面性能・状態である。特にすべりは,最も重要であるが,現在の性能調査法は,古く現状に合わない。例えば,現代は,ABSブレーキを大半が装着しており,静摩擦係数μがほしい。(ホイールロックをさせないブレキングSystemである。)
 また,自動ブレーキングSystemが働いても路面状況によっては,危険回避が出来ず大事故になる。
 また,カーブ部では,特殊舗装がされているが,十分なすべり抵抗値の有無に関しては,皆無で在る。
 これ等を鑑みると,近未来では,路面のすべり調査は,必須項目になると考えられる。
 「平坦度」 は,車の乗り心地は必要ない程度の車両性能が良くなったが環境省の交通振動規制:(65db(a))<の場合には路面修繕要請に変わってゆくと想定してる。更なる考察をする,近代車両の性能では,走破力・直進度・高応答サスペンション等で, 「クラック・わだち掘れ」などからの悪影響を受けなくなっている。

3. 次は「舗装の構造的健全度」:
 舗装は,一般的に自然土壌の上に路盤・中間層・上層と層的に構築をした人工構造物である。最近は,この構造体を弾性体とした「多層弾性論」を用いた論理設計が主流である。
 昔から,社会資本の保全は行なわれているが,近年になっても完成していない。今までは,路面性状の 「クラック率重視のPMS」による推定をしていましたが,H29年度の舗装点検要領で廃止になり,各性状の個別判断になりました。しかし.まだ健全度はクラック率による判定を規定しています。
 土木研究所の研究報告によると舗装強度低下と路面性状変化を調査研究された。相関が高い順では,@クラック密度Aクラック率Bわだち掘れ量C平たん性であり,クラック率からの推定は良くないとの報告あり。*1)クラックの処理方法の提案あり。
弊社は以前から「縦断形状変化と強度低下の関係」を調査研究し,クラック率と「同等以上の相関関係」 (相関係数)を得ることが出来た。
 強度調査は,FWDを使っているが,交通規制が問題で新しい調査機(MWD)が開発されています。その報告書では, 「悪い箇所付け程度」 の結果報告あり。*2)
 縦断形状はIRI調査時の「復元プロファイルを活用」するので普及は早いと想定している。

4. 1パスの特長:
 現地調査を1回の走行で 「路面性能:滑らず・平らな」 「舗装の構造的健全度予測」 に必要なデータが収集できる1パスSystemです。このようなSystem 「健全度の予測できる」他に類を見ない優れものです。
 特に「処理速度が速く・早い結果」 が得られるので県道や市町村道に相応しい調査機(System)です。また,調査費用も従来の1/2以下で経済的。
 更には,調査・解析の受託も計画しています。ポイントは,荒い解析後はテレワーク活用が可能で,大規模の調査も速く(約10倍)出来ます。他にOPとして「健全度予測が併記」 が点検票右に追記れます。
流れを下図に示します。

図1 調査の流れと成果物

5. 特長:
(1) ネット&プロジェクトレベルで直ぐに 「実用的に活用」できる。
@ NETワークレベル:俯瞰的観点から 「何処の路線を優先的」 に修繕するか?
A プロジェクトレベル:対象路線の 「何処をどの程度」 の修繕でどの程度復元するかが判る。
B 修繕工事の規模・費用の「概算も同時算出」 可能。
C 5年先まで修繕計画の可能性あり。(次年度の修繕計画策定可能)
D 調査費用は従来の半分以下の 廉価≒(30000円/Km)
                          (縦断形状測定建設簿価1万円/Km)

6. 活用例の流れ:
 想定している流れを記述します。
 タスク@〜E迄が流れの主幹です。

図2 タスク流れ図
図3 調査結果の情報開示
図4 点検要領調査結果票

7. 国道管理の判定基準の例:
下記フローに調査値を代入して判定する。

図5 国道管理の判定フロー例

8. まとめ:
(1)道路維持管理に必要なデータが一度の現地調査で得るから経済的である。
@ 費用が安く(廉価)・早く・持続可能な論理性を持つ。
A PC処理の統計値を使うので調査初年度から精度高い結果がでる。
B 人による人差が無く,誰でも同じ精度良い結果が出る。
C 近未来の状況に相応しい調査項目と手法である。
D 上方組織の調査方法(国道管理)と整合が好い。(点検要領順守)
E
F


                         2k200918
                         文責: 福原 敏彦。

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